12の礎石(CORNERSTONE)

CORNERSTONE 1: キリスト教精神の浸透

キリスト教精神に基づく教育・保育は本学園のミッションの根幹である。これからの5年間に、キリスト教精神に基づく教育・保育を実行するのに十分な人材と体制をより強固なものとして整えることを目標とする。

1. キリスト教理解の深化

十分な研修機会を準備し、すべての教職員がキリスト教の基本的な教えと、それが世界の文化や社会に貢献してきたことについての理解を深める。このことを通じて、教職員の一人ひとりが学生・生徒・園児のロールモデルとなれるように導いていく。

2. 外部キリスト教組織との連携

キリスト教学校教育同盟などとの連携を中心に、キリスト教精神に基づく教育組織や教会との結びつきをグローバルに展開する。

3. 宗務組織の充実

宗務部の組織・役割を明らかにし、学園の、キリスト教精神に基づく教育機関としての活動が十分に実行されるような仕組みを整える。

CORNERSTONE 2: 教育研究活動の充実

本学園が育てようとする理想的な人材の姿(The Oberliner)を改めて確認し、そのような人材の育成に必要なカリキュラム、教育・研究力、ならびに運営システム等を不断に改善・改革し、高めていくための仕組みを完成させる。

1. 知識に偏らない教育の基盤構築

全人的にバランスのとれた優れた人材を数多く育成するために、知識に偏らない教育を実行できる基盤を構築する。具体的には、サービスラーニングの手法を積極的にカリキュラムに採り入れ、また、課外活動の機会を充実させる。加えて、一流の芸術活動に直接触れるなど、感動的な体験の機会を数多く提供する。

2. より効果的な教育方法の開発

学生の履修状況や授業評価等の客観的評価基準に基づいてカリキュラム、教材、授業内容等を定期的にレビューし、その結果を改善に結びつけることをルール化し、実行していく。このことを通じて、より効果的な教育方法を不断に、かつ自律的に開発し、学生が強い興味と緊張感をもって学業に当たることができるような仕組みを構築する。

3. 教育・研究力の強化

教員の業績評価の基準と方法を整備し実行する。また、業績評価の結果から教員の教育力・研究力の問題や課題を明らかにし、FDの諸施策をはじめとしてそれらを向上させるためのプログラムを積極的に企画し実施する。

4. 一貫教育の研究

小学校を含めた一貫教育システム、または各設置校間の教育連携が、本学園のビジョンの達成にどのように役立つのかを検証するための調査・研究を行い、本学園としての可能性と課題とを明らかにする。

CORNERSTONE 3: 高度に国際化された教育システムの確立

国際的な場面で活躍できる人材を育てるため、これまでに培った国際的人材育成のノウハウをさらに進化させ、高度に国際化された教育機関として国内外に認められる水準の教育システムを確立する。

1. 外国語教育の強化

大学においては、英語・中国語・韓国語をはじめとする諸外国語教育を徹底して強化し、外国語の公的試験をカリキュラムに組み入れるなどの実践的な施策を検討する。中学・高校においては、英語強化カリキュラムを再構築し、高校での第二外国語教育内容の充実と中学での第二外国語の導入を検討する。

2. 英語による学位取得コースの開設

大学においては、留学生のニーズを調査し、専門分野とカリキュラムを決定したうえで、英語による学位取得コースを開設する。また、海外の大学とのダブル・ディグリープログラムを積極的に導入する。

3. 留学生受け入れプログラムの充実

住環境整備、関連教職員・カウンセラー等の充足、経済支援制度の強化、就職支援の充実等、受け入れ留学生の支援体制を飛躍的に拡充する。また、海外拠点や海外提携大学・機関との共同プログラムにより、海外で募集する留学生を格段に増加させる。

4. 留学生派遣プログラムの充実

派遣留学生を十分にバックアップできる体制を整えるとともに、リベラルアーツ学群以外の学群においても派遣留学・海外実習の準必修化を図る。また、派遣留学のためのプログラムの拡充と多様化を推進する。

5. 留学生との交流

学生・生徒がより効果的に外国語の学習を行い、同時に豊かな国際的感覚を身につけるために、大学で学ぶインターナショナル・ステューデントと日本人学生・生徒との交流を積極的に図る。

CORNERSTONE 4: 地域貢献力の強化

本学園の、地域における存在感と評価をより一層高めるため、多様な地域活動を積極的に展開し、価値の高い貢献をする。

1. 地域発展の支援

学園が培った知見を活かし、東京都西部から神奈川県北部地域の文化的・社会的発展に関する学術面での支援体制を充実し、地域の発展に貢献できる活動を積極的に実施する。

2. 公開講座の充実

生涯学習センターのプログラムを整備充実し、受講生の倍増を図るとともに、大学・大学院の講義科目をできるだけ市民に開かれたものとし、聴講生・科目履修生等の積極的な受け入れを図る。

3. 学生生徒のボランティア活動支援

学生・生徒の多くが、地域における環境保護・福祉活動に興味をもって参加し、実際に地域の役に立つ行動をとれるようにするための支援の仕組みを構築する。

CORNERSTONE 5: 学生・生徒支援体制の充実

すべての学生・生徒・園児が集中力を持って勉学に励み、また学園での生活を楽しく、生き生きと健康に送ることができるよう、高い水準の支援サービスを実現できるような体制を充実させる。

1. 健康管理体制の充実

医師とスタッフを配置した保健室機能を学園内に設置し、学生・生徒・園児と教職員が心身両面で健康な学園生活を送れるよう十分な体制をとる。また、学生相談室機能を強化し、特に心のケアに手厚い配慮を行う。

2. 奨学金制度の整備

奨学金制度を整備し、対象者の適切な選定と給付、貸与の選択により、限られた原資を有効に活かす制度を設定する。また、奨学金の原資をできる限り学納金以外に求めることができるよう、奨学金基金の充実を図る。

3. スポーツ支援体制の構築

競技スポーツ強化のための専任指導者の確保を含め、学生のスポーツ活動を積極的に支援する体制を整える。特に、メジャーなスポーツについて全国レベルで活躍できる程度まで育成する。

4. キャリア開発支援の強化

本学園が育てる人材に相応しい就職機会・進学機会を積極的に開発する。また、キャリア教育・キャリアガイダンスを強化するとともに、インターンシップ等のプログラムを充実し、学生が勤労観・職業観を体験的に学ぶ機会を準備する。

CORNERSTONE 6: ブランドの構築

本学園の理念と特徴を効果的に社会に伝え、明快なブランドイメージを構築する。このことにより、本学園の理念と教育方法に共感する学生・生徒またはその保護者がより多く集うようにし、ミッションを追求する力を更に強化する。

1. ブランドイメージの再確認

本学園が志向する教育のあり方を改めて明確に表現し、教職員の理解を高め、努力の方向性を共有できるようにする。また、本学園の理念や目標が、学生や社会に適切に伝えられているか否かを調査し、問題点を特定して改善を図る。

2. 広報機能の強化

広報を学園経営の中核的機能と位置づけ、より効果的な活動を展開する。特にweb技術をはじめとするインフォメーションテクノロジーを十分に活用し、効率の高い広報スタイルへの転換を図る。

3. 同窓会・後援会との連携強化

同窓生交流や卒業後のキャリア支援等の充実により、同窓会・後援会との連携をより深め、本学園に集うコミュニティーをより大きく強力なものに育てる。

CORNERSTONE 7: 本学園が望む学生を確保する仕組

本学園の教育目的や特徴を十分に理解し共感する学生・生徒を一人でも多く集めることは、長期ビジョンの実現にとって極めて重要な要素である。目的に沿った特徴ある募集・選抜方法の開発を通じて、志願者数を増加させるとともに、本学園が望む入学者を確保する。

1. 独自の募集・選抜方式の開発

大学においては、他大学と差別化できる「桜美林方式」の募集・選抜方法を開発し、本学園の望む学生の獲得を図る。また、中学と高校においては、生徒募集の施策を多様化して、優秀な入学者を確保する。

2. 指定校の拡充と効果的アプローチの実施

大学においては、従来から良質な受入実績のある高校を中心に積極的に指定校を拡充するとともに、これらの高校と継続的に接触を保ち、望ましい学生を安定的に確保する。また、専門スタッフチームを組成することで、高校その他関係諸機関に対する効果的な直接的アプローチを展開する。

3. 「連携校」関係の構築

大学においては、さらに、キリスト教学校教育同盟に属する高等学校を中心に「連携校」(設置校と指定校の中間的位置づけ)の関係を構築し、普段から密度の高い活動を展開することで望ましい学生を数多く確保する。

4. 募集広報方式の改革

web活用を含めて募集広報のメディアミックスを見直し、効率的、効果的な募集広報を展開する。

CORNERSTONE 8: アカウンタビリティの確保

学園の運営状況に関する点検・評価を定期的に実施するとともに、教育・研究活動等の情報を積極的に公開・提供することで、教育機関として自律的に進化していくための仕組みを整える。それによって、学園関係者と社会に対するアカウンタビリティも確保する。

1. 点検・評価の実施

第三者評価(大学にあっては認証評価)と自己点検・評価を必須の活動と位置づけて計画的・定期的に実施し、その結果を公表する。

2. コンプライアンス管理の徹底

学園の運営に関する法規制の遵守状況や、教育現場・職場におけるハラスメントの防止状況を点検し、必要に応じて内部監査の仕組みを導入することにより、コンプライアンスが確実に維持される仕組みを整える。

3. 改革・改善を図る体制の構築

第三者評価および自己点検・評価の結果を学校運営に反映させ、効果的な改革・改善に取り組む体制を確立する。また、内部監査組織の整備を含め、確実に改革・改善を進めるための仕組みを整える。

CORNERSTONE 9: 組織機構と人事管理の改革

教育・研究の改革・改善をタイムリーに企画し機動的に実行していくための経営システムを整える。また、すべての教職員が高いワークモチベーションを維持しつつ、生きがいと安心感をもって働ける環境や仕組みを整備する。

1. 学園全体の組織機構の確立

大学教育組織の管理系統を含め、学園の全体的な組織構造を確立すると同時に、執行役員の権限範囲と員数を見直し、機動的執行体制を強化する。また、設置校を含む学園全体としての業務を整理し、執行役員の担当領域を改めて再確認し、効率的かつ効果的執行が可能な組織編制を行う。

2. 教職員研修の積極的実施

教職員研修を継続して実施するとともに、意欲的に能力を発揮できる仕組みを構築する。特に、グローバル時代に対応できる教職員の育成を積極化し、多くの教職員が国際的視野と感覚を持って業務に当たる状態を作り上げる。

3. 教職員がやりがいをもって働ける環境の整備

教職員の働く意欲が学園の運営に活かされ、それぞれが生きがいと安心感をもって働けるような各種の環境整備を行う。

4. 教職員人事制度の抜本的見直し

教職員が学園のミッションの実現に向けて生き生きと仕事を遂行できるような基盤を整備するため、教職員の人事制度を抜本的に見直す。

5. 業務の合理化・効率化の推進

人員規模を大幅に拡大せずして、より良く、スピード感のあるサービスが実現できるよう、事務部門の業務プロセスを全体的に見直し、合理化・効率化を推進する。

6. 人員計画の確立

教員定数・職員定数を定め、中長期の人事計画を策定し、それに沿って計画的な採用と育成を行うような業務のシステムを確立する。

7. 危機管理体制の点検

自然災害、傷病、事件事故、情報漏えい等々、想定し得る事態に対する危機管理体制を急ぎ見直し、マニュアル化と訓練を徹底する。

CORNERSTONE 10: 健全な財務の構築と維持

財務内容をさらに強化することで、教育研究活動と学生・生徒・園児支援を着実に実行するための財務面での基盤作りを行い、更に、積極的な施設設備投資のための財源を確保する。

1. 帰属収支差額の確保

安定経営のための基盤として、学園全体で5年後に、

  1. 消費収支計算における帰属収支差額10%を実現し、
  2. 帰属収入に対する人件費の比率を50%程度、教育研究経費の比率を30%程度、管理経費の比率を10%以下にすることを目指す。

2. 借入金総額の制限

健全な財務状況維持のため、借入金総額は総資産の25%以下を目標とする。

3. 基本金の充実

学園の施設設備の充実を図るための基本金組入は、帰属収入に対して10%以上を維持する。特に、奨学金体系の見直しに応じて、奨学金財源の確保のため、第3号基本金の充実を図る。

4. 学納金・補助金以外の収入の充実

学納金、補助金以外の収入として、外部資金・寄付金・事業収入等を計画的に増大させるとともに業務効率化を図り、法人全体の経費削減に努める。 特に募金体制の強化を図り、組織的募金活動を展開する。

5. 中期目標に沿った予算編成

中期目標全体に連動した単年度事業計画・予算の策定を行い、複数年度予算の観点で投資計画に対する財源確保を行う。

CORNERSTONE 11: 質量両面でのキャンパス高度化

長期的展望を踏まえたキャンパス整備計画を作成するとともに、優先順位を明らかにして確実に着手・実現していく。このことによって、安全安心かつ快適な教育環境を提供し、学生・生徒・園児、ならびに教職員など関係者の満足度を向上させる。

1. 安全安心の確保

施設設備管理のあらゆる点に気を配り、安全安心かつ快適な教育環境の整備を継続的に推進していく。

2. 建設中案件の完成

PFCⅡの建設と上小山田グランド整備を所定の期間内に完成させる。

3. キャンパス中長期整備計画の完成と実行

町田キャンパスにおける各種教室棟や図書館等の建設、都心キャンパスの整備、ならびに現在のキャンパス以外の場所における施設設備の拡充を含め、本学園全体としてのキャンパス中長期整備計画を早々に作成し、建設の優先順位を明らかにする。また、この計画に基づいて各種建設・整備を確実に実現していく。

4. エコ・キャンパスの実現

エコ・キャンパスを意識した取り組みを積極的に推進し、2009年度施設面積当たりの消費エネルギーを5年間で10%程度削減する。

CORNERSTONE 12: 情報システムの高度化

情報技術の十分な活用は、本学園の長期ビジョンの実現のために欠くべからざる要素と認識する。情報システムの安定稼動を推進する一方、利用者教育を含む高度な情報システム基盤の構築を目指す。

1. 情報システムの安定稼動継続

ネットワーク・ハードウェア・ソフトウェアの適時更新、ならびにセキュリティ対策を通じてシステムの安定的、効率的稼動を推進する。

2. IT利用能力の向上

IT利用に関する教職員能力向上プログラム(教職員が情報を効果的に利用できるようにするためのプログラム)を開発し、これに基づく研修を継続して実施する。

3. 外部IT利用者支援

ホームページをはじめとするITを利用して本学園の情報にアクセスしようとする外部利用者のために、教員・カリキュラム等を公開するためのシステムを企画する。

4. 学内業務プロセスの革新

教員業績管理システム、入試業務システム、教職員用グループウェアの整備などのIT活用を積極的に進め、学内業務プロセスを効率化する。また、キャンパスカードシステムを開発し、職員の勤怠管理と学生の出欠管理等を実現する。

5. 経営情報の提供

経営判断に役立つ経営情報を適時に提供するシステムを開発する。