桜美林学園 長期ビジョン・中期計画

桜美林学園は、キリスト教精神を礎とする学園として、教育においても研究においても誠実に真理を求め、愛を持って隣人に仕えることのできる人材を、教育を通じて世に送り出すことを使命としています。この使命を果たすべく、2016年、5年後に迎える学園創立100周年に向けて長期ビジョンを定め、全ての教職員が日々の業務に取り組んでまいりました。
創立100周年を迎える2021年、建学の精神やスクールモットー「学而事人」という基本理念を変えることなく、今後20年先の新たな価値創造の姿を描くため、次の100年に向けて変革と進化をコアバリューとした新たな長期ビジョンを策定しました。

長期ビジョン
J. F. Oberlin Schools 2040
- Unique & Sharp -

コンセプト

- Unique & Sharp -

唯一無二の個性的な教育で変革社会をリードする人材を育成

イノベーションと共により進化して、世界中がキャンパスの環境を目指す。
新たなことに積極的にチャレンジする。
適応、変化、進化。教職員一丸となって学園を改革していく。

3つの基本戦略

  • 多様な価値観を尊重する
    コミュニティ

    世界から人の集まる学びの場として、世界中で、どんな時でも、学而事人の精神で活躍する人材を輩出していきます。

  • 主体的で躍動感ある
    教育研究

    自らを自由に解き放ち、ユニークな発想で、超スマート社会に対応できる人材を育成、生きた学びと研究で日本をリードします。

  • 迅速で柔軟な
    組織運営

    予測不可能な時代を生き抜くために、様々な変化にも、迅速に対応できる柔軟な体制で、持続可能な学園運営をめざします。

コアバリュー

変化を見越して学園内外に伝えるバリュー(重要とする価値観)

「変革」

2019年12月初旬に感染者が報告されてから、わずか数か月の間に世界中に蔓延した新型コロナウィルスは、世の中の考え方を大きく変化させた。その変化に適応し、教育の質、働き方、ガバナンスを徹底的に見直すことで、教育界に前例のないイノベーションを創出する。

「進化」

各設置校、教職員、学生、社会の認知度等、全てにおいて上のレベルを目指すために、学園が今まで築き上げてきた国際教育と社会貢献などの強みを、世の中の変化に負けることなく徹底的に伸ばしていく。

第4次中期計画(2025年4月~2029年3月)

長期ビジョンで掲げた3つの基本戦略を実現するため、「園児・生徒・学生への教育による付加価値の最大化」と「ブランド形成による募集力の安定化」を中心概念に3つの重点計画を掲げました。

設置校・法人組織の教職員が一丸となって高い目標を実現し、学園経営基盤の強化へとつなげていきます。

重点計画の図

基本戦略 主体的で躍動感ある教育研究

重点計画1
「成長力の桜美林」ブランドの構築

達成目標

「桜美林」というネームの「ブランド化」により、今後の厳しい学生・生徒・園児募集環境に対応。すべての設置校において①在学期間中の教育の質と成長の保証、②卒業後も自ら成長していける力を獲得できる教育の実現、の2点を目標に掲げ、「成長力の桜美林」ブランドを構築。

KGI(重要目標達成指標)

収容定員充足率、志願者数、学生アセスメントテスト変化率

アクションプラン

法人・大学 1-1 第4期認証評価基準を上回る水準での内部質保証体制を構築し、教育の質を高める好循環と積極的な情報発信を実施。
1-2 初年次学修を強化し、学士課程教育のスタートダッシュを支援。4年間を駆け抜ける「学ぶ力」を養成。
1-3 桜美林学生の強みである「対人力」の成長を可視化し、さらに高める施策を実行。
1-4 教育と学生生活の両面において満足度最大限に高め「桜美林で良かった」 と感じてもらえる大学づくりを推進。
1-5 在学中の学びと成長を支える教員の情報や、学園生活を謳歌する学生、社会で活躍する卒業生の姿をWeb・SNS等を通じて発信。
1-6 研究力向上を図り、外部需要に応え社会貢献を実現するとともに、本学への教育内容の充実へと還元。
中学校・高等学校 1-7 「世界を舞台とした魅力ある教育」の創造に向けて、心の教育・批判的思考・協働力・創造力・シチズンシップの「5つの教育的視点」に立った教育改革を推進。
1-8 グローバル教育と探究学習の推進とともに、世界の最先端技術や研究に触れる機会と時代のニーズに応じた学びや成長の機会を提供。
幼稚園 1-9 園児一人ひとりの自己肯定感と、自分と同様に他者を尊重する心を育み、 「共に育つ」力の伸長を促す教育を推進。
1-10 異年齢クラス運営の深化と、園児が互いに「育ち合う」環境を拡充。

基本戦略 多様な価値観を尊重するコミュニティ

重点計画2
「グローバル・ダイバーシティ」環境による唯一無二の教育環境の実現

達成目標

為替変動、地政学リスクといった海外情勢を踏まえ、日本から海外への留学だけでなく、設置校内での「グローバルな教育環境」を改めて強化・整備し、国籍はもとより多様な価値観が入り交じる「教育交差点」を桜美林の各キャンパス内に構築。

KGI(重要目標達成指標)

留学生総数(大学)、外国籍学生数

アクションプラン

法人・大学 2-1 留学生にとって魅力的な異文化体験プログラムの強化と拡充により短期受入数を増加。
2-2 早期卒業等によるギャップイヤーを活用し、優秀な学生の海外体験を支援。 「グローバル・オベリンナー」を国際社会へ輩出。
2-3 国際学生受入プログラム(仮称)を本計画期間内に立ち上げるための検討を推進。在学生に占める正規留学生数を15%(2024年度 6.1%)まで引き上げ。
2-4 英語のみで学位取得が可能なプログラムの設置について検討。
2-5 多国籍のみならず、ジェンダーや障害、信条などあらゆる価値観の多様性を包摂する教育・学生支援を推進し、教養豊かな識見の高い国際人を育成。
中学校・高等学校 2-6 未来のグローバル社会に必要な世界基準の教育の実現を目指し、多数の海外姉妹校との共同探究プログラムの構築、多様な人々との学びと新たな価値を創造する機会を提供。
2-7 キリスト教的価値を土台とした真の国際人としての高い品性と、他者の尊厳を守り、多様性を尊重する力を育成。
幼稚園 2-8 他者を尊重する心から「多様性を知る」ことへつなげ、幅広い視野と価値観を併せ持つ、豊かな心の土壌を養成。

基本戦略 迅速で柔軟な組織運営

重点計画3
次の100年を切り拓く強固な経営基盤の構築

達成目標

持続可能な経営基盤を構築するため、現在の施設整備資金にかかる外部負債を償還しつつ、財務構造上の改革を実施。その実行・達成を担う「職員力」の強化を推進し、少子化時代を生き抜く私学経営モデルを構築。

KGI(重要目標達成指標)

負債比率、経常収支差額

アクションプラン

法人・大学
中学校・高等学校
幼稚園
3-1 物価高騰の厳しい経済環境の中で必要な財務計画を早期に策定し、学生・生徒・園児が学ぶ環境の安全・安心を確保。中高については新校舎の建築を検討。
3-2 各事業の収支を精査し、戦略的な資源配分を行うとともに、縮小・停止や集約といった判断を行い人材を含むあらゆる経営資本を最大限に活用。
3-3 外部資金の獲得機会に目を向け、オール桜美林体制で収入基盤を強化。
3-4 職員人事制度の抜本的な改定に則って組織や個人の「挑戦」と「成長」を支援し、長期ビジョンの実現に資する人材を育成。

事業計画・事業報告・財務状況