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1人のオベリンナーの遺志、今もなお笑顔運ぶ

2021年03月11日
学園
お知らせ

医療法人勝久会 小規模多機能ホーム「玉山」様より届いたお写真(左:安里奈号)

東日本大震災から10年が経とうとしている今、支援先からお手紙とお写真が届きました。

2011年3月11日の東日本大震災において、本学に在学していた佐藤安里奈さん(当時リベラルアーツ学群1年)は、岩手県陸前高田市の実家に帰省中に津波に被災し、19年の短い命を閉じられました。学内では唯一の人的な被害でした。
在学中の佐藤さんは、いつも明るく、周囲の友人に自分の出身地のことや地元への想いを語っていたそうです。もし被災していなければ、震災後は東京と岩手を駆け回って、地元支援のために奔走していたことは間違いありません。そこで、当時のリベラルアーツ学群の教員5人が発起人となり、学内の教職員に呼び掛けて、佐藤さんが存命であれば自らしていたはずの支援活動を、佐藤さんに代わって実行しようと計画しました。
2012年3月12日に、陸前高田市内の介護福祉施設(医療法人勝久会 小規模多機能ホーム「玉山」様)に軽自動車1台を寄贈しました。この車両は安里奈号と名付けられ、施設の利用者の皆さんの送迎に使用されています。他にも、佐藤さんの出身校であり、活動していた岩手県立大船渡高校音楽部と、同時に亡くなられたお母様の出身校である岩手県立高田高校音楽部に対して、録音機材などを寄贈しました。

また桜美林学園では、震災発生後に義援金募金活動や救援物資の収集・提供を実施したり、陸前高田市役所に学園車1台を寄贈、被災した全寮制の栃木県海城高校の生徒のために、多摩アカデミーヒルズを宿舎として長期提供するなどの支援活動を行いました。

震災から10年、医療法人勝久会 小規模多機能ホーム「玉山」様よりお手紙と、現在も活用されている車両やホームの様子が伝わるお写真が届きました。
車両は現在も、季節ごとのドライブに出掛ける際に利用され、利用者の皆さんと職員の方々のたくさんの楽しい想い出作りに寄与しているようです。

  • 陸前高田市役所へ出発に向けての準備の様子(2011年4月)

  • 医療法人勝久会 小規模多機能ホーム「玉山」様より頂戴したお手紙

お問い合わせ先

学校法人桜美林学園 総合企画部 広報課
TEL : 042-797-9772
Email : webadmin@obirin.ac.jp