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みんなでつくる安心・安全なキャンパス ~刺股(さすまた)実技講習会を実施~

2021年10月05日
学園
お知らせ

生活安全課防犯係 土屋警部補

10月4日(月)に警視庁町田警察署から講師を招いて、刺股の実践指導の講習会を開催しました。今年8月、本学園に通う多くの学生、生徒、教職員が通勤通学に利用している小田急線内で、刃物使用無差別殺人未遂事件が発生。また、2001年6月に起きた池田小児童殺傷事件(大阪教育大学附属池田小学校の校舎に包丁を持った男が侵入し、児童8人が刺殺され、教員を含む15人が重軽傷を負った痛ましい事件)から今年で20年が経過したことに伴い、これらの事件を教訓とし安全な学校づくりを推進するため、持凶器侵入者に対する対策として、本講習会を開催しました。
本講習会を開催するにあたり、本学園の和田満総務部長より協力いただいた町田警察署へ感謝の意を述べるとともに、「池田小学校の事件の大きな教訓として挙げられているのが、『誰が何をすべきかが分からなかった』ということ。本学でも不測の事態が起きた際に、警備員、教員、職員がきちんと対応できるよう、本講習会の実施を決めました」と話しました。

警務課教養係 清水助教、中井助教

本講習会は最初に、土屋警部補から対応時の心構え「5つのキ」として、「①勇気 ②根気 ③落ち着き ④電話機 ⑤武器」が大切だというお話がありました。少しでも不審を感じたら勇気を出して「どちら様ですか」と声をかけることや、言葉で説得させる根気強さ、また園児・生徒・学生を落ち着かせるよう教職員の冷静な対応が必要であることが話されました。町田警察署から町田キャンパスまでは、通報から到着まで10分から13分程度かかることから、異変を感じたらすぐに110番通報をすること、身を守りながら時間を稼ぐために武器となるものを手にすることなど、実践的な説明もされました。「自分が事件現場に居合わせたらどのように行動するか」を考え、定期的に話し合うこと、また今回の講習会のように訓練を続けることが何よりも大切であると話されました。
その後、講師の清水助教、中井助教より、実践を想定した刺股の取扱い方法等について、実技指導が行われました。緊急時に対応できるよう、主に窓口業務を担当する女性職員も参加。また、本学園に勤務する警備員も参加し、職員との連携を密にするための合同訓練も実施されました。刺股は、相手に威圧感を与えて動きを封じることや、自分との間合いをとるために使用。また複数人で対応する必要があります。本講習会では正しい持ち方や、動きを封じる効果的な押さえつけ方について、実際に学内にある刺股を使って練習しました。実践練習では、窓口に不審者が現れた場合を想定し、職員4人が不審者に声をかけるところから刺股で取り押さえ通報するまでの一連の流れを行いました。
本講習会に参加した、警備員の重原弘勝さんは「刺股は滅多に使うことがなく、いざというときに使えるものなのか、我々も正直自信がありませんでした。今回の講習会は、正しい知識を教えていただける非常に有難い機会でした」と話しました。また、普段窓口で学生対応を担当する職員の佐藤七海さんは「今回の講習会を通して、事務室内のどこに刺股があるのかを意識するきっかけとなったり、部署内で誰がどのように対応するのかを考えるいい機会になりました。実際に使用してみると、どんなに正しい使い方をしても、女性の力では限界があることも感じました。ですが、刺股は相手を取り押さえるだけのものではなく、自分の身や身近な人の身を護ることができるものであると知ることができ、使い方次第では女性でもできることがあると分かりました」と話しました。

本学園は、これからも安全な学校づくりを推進するための取り組みを継続して行っていきます。
【講習会詳細】
対象者:
⑴ 桜美林大学教職員、桜美林中学・高校教職員、桜美林幼稚園教職員
⑵ 本学園で警備を担当する警備員
⑶ 町田市議会議員若林章喜(桜美林高卒業)
講師:
警視庁町田警察署
生活安全課防犯係 土屋警部補、飯山巡査部長、関下嘱託員
警務課教養係   清水助教、中井助教
実施内容:
⑴ 警視庁の担当者が、実践を想定した刺股の取扱い方法等について実技指導を実施。
⑵ 緊急時に対応できるよう、女性職員を対象とした実技指導。
⑶ 警備員と職員との連携を密にするため合同訓練の実施。
⑷ 剣道師範や剣道部指導者等を対象とした刺股指導員の養成。
⑸ 本講習をビデオ撮影し、本学人事企画課が主催する研修の一環として、教職員が学園内のサイトで視聴できるようにする。

お問い合わせ先

学校法人桜美林学園 総合企画部広報課
TEL: 042-797-9772