9月12日、オベリン大学の財団からフェア・フィルド博士が桜美林学園を視察するために来られた。桜美林を援助するべきか、台湾、印度の学校を援助すべきかを決めるために来たとの前触れであったので、生徒教職員はこぞって涙ぐましい協力を以て最善を尽くして歓迎を為した。草刈、床板ふき、ガラス拭いて以て上へ下への大騒ぎをした。校門には緑のアーチの歓迎門が建てられウエルカムのポスターが廊下の壁に貼られた。
当日は手に手に三角のバナーを振って出迎え、午前は講堂で歓迎大会を開いてチヤーをお浴せし、それより教室の参観、図書館寄宿舎の視察を乞い、午後は運動場で『足並みそろえて』をお見せし、それより野球、庭球、排球、卓球、剣道の各部の活動をごらん願い、茶道部はお茶を饗応し、華道部は花を投げ入れて見せ、音楽部はうたってお聞かせした。夕飯を差し上げて夕方博士を校門までお見送りした時には、学生がお見送りしてまた逢う日までを唄った。